先日行った東福寺の一番の目的は秋の特別公開で重森三玲の庭が見れること。前から見たかったので大満足です。(紅葉だったらもっといいんだけど;;)
まずは方丈にある「八相の庭」。方丈とは元は僧侶の住居のことだそうですが、後には応接の役割になっているそうです。で、この方丈の建物四面すべてに庭があります。
この写真は最初にある一番大きな「南庭」。石は四仙島を表し砂は大海、右の写真にある築山は五山だそうです。広々とした枯山水はなかなか気持ちがいいです。
左が「西庭」右が「北庭」どちらも市松模様のモダンな庭です。重森三玲と言えばこれが有名なんじゃないでしょうか。「西庭」はさつきなので花の時期はまた違った印象でしょうね。「北庭」の苔はこの先敷石を浸食していきそうな勢いです。きっと最初はもっと石が見えてたんじゃないかと・・・
最後に少しこじんまりした「東庭」があります。北斗七星をかたどった石柱がなんだかかわいい印象です。
次は龍吟庵の庭です。この庭も方丈を囲んで作られています。方丈は国宝で撮影禁止なので紹介出来ませんが室町時代初期の建築だそうです。寝殿造りの影響の蔀戸がありさすが室町って感じです。ここには「南庭」「西庭」「東庭」があります。
「南庭」はなかなか作るには勇気があいりそうな無の庭です。砂だけの潔い庭です。
左は「西庭」。緑がかった石は龍を白砂と黒砂で雲を、写真には見えないですが竹垣は稲妻を表しています。この砂のコントラストは大胆でうねる龍と相まってダイナミックな印象を受けます。中央に見えるのが龍の頭です。今回みたなかで一番好きかも。金剛峯寺にある蟠龍庭もそうだけど龍の庭が好きみたいだわ…(^^ゞ
右は「東庭」。赤砂っていうのを初めてみたけど不思議な感じがしますね。この日はほとんど曇り空だったので影もなくきれいに撮影できたかなって思います。日が照っていたらこの色は難しそうだから。
最後におまけ。これは開山堂の庭。右手には池と築山がある江戸中期の池泉鑑賞式庭園だそうです。この市松の砂の目はおもしろいですね。
重森三玲の庭は高野山にも3つ程あると思います。印象は東福寺とは随分違いますが、やっぱり禅宗だからでしょうね。
参考:
永徳と東福寺