まずは横浜異人館めぐりをしてきました。この洋館を訪れた頃は陽が射していたので明るいですねー。(ブラフ18番館)それと時期が時期だけにどこもハロウィーンの飾りつけがされていて手が込んでいます。
この廊下の窓は元は広角のせいで歪んでいますが、Photoshop CS2の補正で無事まっすぐになってます。ありがたいもんです。
ここ横浜の異人館7つを巡ったのですが、すべて無料っていうのがすばらしいです。横浜市が買い上げて保存しているようで、神戸の異人館とは事情が違うようですね。
洋館で好きな箇所は窓と扉。でも残念ながらここの洋館群で惹かれる扉には出会えなかったかな? でも窓はなかなかよかったです。外交官の家ではステンドグラスがあちこちに使われていて重厚な柱に囲まれた室内に華を添えていました。
いやーしかし、ファインダー代わりの液晶画面が目に近いとピントが合わない自分が情けない近頃です。遠景ならファインダーでも十分だけど接写は液晶が確実なんですよ、このカメラは。でも接写のピントがどこにあっているかちょっと離さないといけないとは…トホホ。
こういう時一眼デジカメならファインダーで大丈夫なんやろな…;;
翌日はレスター手稿と杉本博司展。
朝一番に行ったので人はまだ少なく、明るくなったものを順番に見て回りゆっくりじっくり見る事が出来ました。レスター手稿は保存の為ライトがあたっている時間に制限があるのです。だから明るくなったからといって長い事見続ける事は出来ません。もうちょっと…という思いもむなしく暗闇に消えていきます。(^^;)
レスター手稿を感激しながら見る人というのは余程のダ・ヴィンチおたく?かな?やっぱ。いやー、もう涙が出そうになりましたよ。
彼の筆跡、隙間なく書き込まれた文章と挿絵。所々に落ちているインクのシミやスケッチの繊細な線。これらが500年前にレオナルドが実際書いたという事に嫌でも思いを馳せてしまいます。彼の頭の中のほんの一部分なのでしょうが、止めどなく湧き出る探究心を書き留めるには36枚の表裏だけでは多分足りなかったでしょうね。
もちろん鏡文字のイタリア語が読めるわけじゃないですが、絵はわかりますよ。万国共通ですからね。月が干潮に影響していることや、水の勢いを石で緩和する方法とか天文、地球、水に関して様々な考察を行っています。目録を買ってきたので内容はじっくり読んでいきたいと思います。人間の血脈と地球の水脈を対比させるなんていう考えは、スケールに惑わされない柔軟な思考回路です。
反面彼の画家としての仕事を見ているとけっこう頑固なところがあります。多分その当時の絵画はがんじがらめの制約が多かったからだと思います。大きな仕事はほとんどが宗教画だから、そういうものへの反感が伝わってきます。だって彼の頭は科学者ですからね。
なんかこういう話になると永遠に続きそう…;;
超ミニマムで繊細な展示から一転してダイナミックでストイックな杉本博司「時間の終わり」へ
こちらは大きな展示会場を贅沢に使ったモノクロの異空間です。人も少なかったしすごく気持ちのいい時間でした。そして作家が投げかける作品の意図に考えさせられる時間でもありました。
ミクシィのコミュでも評判よかったですが、ほんとその通りだと思いました。
能舞台がある部屋にはさまざまな濃淡を出す水平線の作品がずらっと並んでいます。垂直線は舞台の脚くらいでしょうか。どこまでも水平線が続く張りつめた空間でした。
無限の2倍という焦点距離で撮影された有名建築というのがありました。無限の2倍?って…その辺はよくわからないですが、ともかくボケます。ピンボケです。彼はそのピンボケに耐える建物を撮影して回ったようです。
共通している事ってなんでしょう?第一はフォルムですね。ついでコントラストというか凹凸かな?これらの主張が強くかつ美的じゃないと彼の審美眼に耐えられないようです。歴代建築の最後に安藤忠雄の「光の教会」があってなんかうれしかったです。(日本の建物はこれだけだったので;;)
この二つと展望台をセットにした共通券はなんと2,000円。チョーお得な値段です。割引券なんていりませんよね。前売り買うより安いなんて…。贅沢な時間なのにリーズナブルな料金でした。