レオナルド・ダ・ヴィンチ — 天才の実像

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特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ―天才の実像」 《受胎告知》本邦初公開
東京国立博物館 特別展 特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ −天才の実像」
受胎告知を見に行ってきました。事前情報を仕入れていたので見る順序も迷いなく(^^;)たっぷり観賞できました。絵画はこれ1点のみという割り切った展示は私はよかったと思います。本館正面の展示室を1点のみのために使用しているからこそ、じっくり見たい人の為のスペースが生まれるのだと思います。
以前京都に来た「白貂を抱く貴婦人」の時はほんとに短時間しか見れませんでした。しかも作品が遠い。でもこの受胎告知は薄暗い照明の中、静かに心行くまで観賞出来ました。もちろん最前列は立ち止まれないですが、それまで後列で30分くらいは眺めてましたからね;;;東京まで行ったかいがあったというものです。


元々私はこの「受胎告知」があまり好きではありませんでした。というのは正面から見ると(普通そう見ますよね?)おかしい部分が気になるからです。一番は書見台?っていうのかな、その台座です。台座は彫刻の浮き彫りが丁寧に描かれているのでとにかく目立つ。なのにどう見ても手前にあるように見えるのです。それからマリアの後ろの建物の角の飾り石の長さがおかしいし、これも目立つ。どうしてレオナルドはこんな目立つおかしな物を配置したのか…。
でも今回この絵は元々右側からしか見れない場所にあったんじゃないかという新たな仮説を知ってその考えは一変しました。
だから観賞方法もまずは左から、次に正面、そして右側から。そうすると右側からだと確かに違和感が減るのですよ。うーん・・・恐るべし;;
それに加えて彼の作品でここまで色彩鮮やかなものはないですよね。描き込みも執拗なまでに手を抜いていません。サイズも大きいしね。未完成の作品がもし受胎告知なみに完成していたらな…。

第2会場はうってかわって科学の世界ですね。いやーわかっちゃいるけどいろんな事を考察しています。よくやるよなーみたいな…(^^;)
でも彼の中で絵画の位置づけは最上位なんですよね。自然のあらゆる現象は目を通して精神にとりこまれ記録され、手によって表現される。だから絵画は精神を記述しているというような意味の言葉が印象に残りました。

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