世界遺産 秘めた力 〜災害列島・日本より〜

このあいだやっていたNHKスペシャルの話。
日本の世界遺産の秘めたる力、先人の知恵を現代科学で解明していくという内容。録画していたのをやっと見たんだけど感動ものでした。
安芸の宮島 厳島神社は何度も水没し壊されてきました。去年の台風の被害もひどかったですよね。今も完全復元に至っていません。私はその前の年に訪れたのですが、どうしてこんなところに建てたの?って誰もが思う作りですよね? でも数々の災害に見舞われながら唯一創建から被害にあっていない場所があるそうです。それは本殿。そのまわりの建物はその本殿を守るためにあえて壊れやすいつくりになっているそうです。
真っ先に被害を受ける一番突き出ている舞台は筏構造になっていて波の威力を激減させます。その次にある拝殿の大きな床板も固定されずにここでも波の力を減少させます。こういう隠された工夫が本殿を守っているそうです。すばらしい!


日光東照宮では彫刻の塗りの下絵が創建当時から残されているそうです。厳しい自然環境の中、彩色はいつかは色あせ剥がれ落ちる運命であるのを見通して、その都度修復していつでも創建当時の状態を存続させるという理念です。こういう考えは木造建築が多い日本では地味に受け継がれてきたことかもしれませんが、世界ではまれなことじゃないでしょうか?時の権力者が変わってもその意志を尊重し続け、代々にわたって継承してきたからこそ可能なわけですよね。

世界遺産の評価に、そういう修復し続けて維持してきたものの価値が加わったから日本に世界遺産が増えたみたいです。高野、熊野の世界遺産もそうですね。
以前、ドイツからの留学生と一緒に高野山に行ったとき、大塔の柱をさわってこれはコンクリートじゃないか!と言いました。ヨーロッパには千年、2千年前の石の建造物がある。それに比べたら…こういうのに価値は見いだせない。みたいな事を言ってました。オリジナルにこそ価値がある。それは石文化の人の考えですね。「あなたには高野の良さはわからないよ」って思ったけどうまく説明できなかった…;;

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コメント

  1. kaga より:

    >せめて命綱
    救命胴衣は付けていたような気がします。
    批判がなくても、宮司の人は台風の時も本殿前から離れていないとは思いますが。ずっと記録しているって言ってたから。

  2. 久多爺 より:

    そうね、批判は現場を知らない人から発せられるね。仕事もやらない人から無理が発せられるけどさ。せめて命綱を付けて作業していただきたいね。万一の時には美談にすり替えられる変なお国柄だし。

  3. kaga より:

    >遺産を守る側も命がけ
    あーNHKの放送でも台風の中必死で部材の流失を防いでいる姿が写ってました。大丈夫?って思いましたね…。ロープでつなげとくとか…なんてそんな単純な方法じゃだめなんでしょうが。

  4. あじろ より:

    会社に広島出身者がいて、たしかに厳島神社は壊れるようにできていると言っていました。
    ただ、テレビニュースなんかで舞台が壊れていきそうなのに「誰一人いない!」とたたかれたことがあったらしく、波に揺らされている舞台の上に人が乗っているのを見た時、無理しすぎ!と思いました。
    心無い人の一言で、遺産を守る側も命がけになってますよ。